忘れ去られようとしている良寛

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忘れ去られようとしている良寬

 現代の若者のほとんどは良寛を知りません。年輩の方でも新潟県に住んでいる方以外は良寛を知っている人は多くありません。良寛を知っているという新潟県在住の大人も、せいぜい「子供と毬つきやかくれんぼをして遊んだ昔のお坊さんで書が上手だった」程度の知識に過ぎません。子供に、良寛って知っていると聞くと、「牛乳の名前でしょ」と答えます。

 若者が良寛を知らない、あるいは関心がないということは、良寛を敬愛する人たちで組織している全国良寛会の総会参加者の、25%が80代、50%が70代、25%が60代、50代以下はほぼゼロに近いという現状がよく示しています。

 若者が良寛をほとんど知らない原因としては、日本に根付いて久しい経済至上主義の風潮が良寛の生き方に価値を認めない傾向にあったことを背景として、

● 小学校の教科書や副読本に良寛のタケノコの逸話などが載らなくなった
● 全国的にマスコミに取り上げられる機会が少なくなった
● 親が子供に良寛の逸話の本を読み聞かせなくなった ことなどが考えられます。

 また、小学校の教科書に良寛の逸話が乗らなくなった背景には、教育現場に特定の宗教・宗派の宗教者の逸話は小学校の教科書になじまないとの考え方があることが一因である可能性もあります。