良寛さまの野の花の歌

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 良寛百花園の概要良寛百花園の花の見頃周辺の花の名所新潟の花の絶景良寛さまの野の花の歌百花園園主の「つぶやき」

 三大歌人の一人である良寛は、移り変わる季節の自然を愛し、清楚で可憐な野の花を題材とした歌をたくさん詠んでいます。

飯乞ふと わが来しかども 春の野に                                          すみれ摘みつつ 時を経にけり

形見とて 何残すらむ 春は花                                             夏ほととぎす 秋はもみぢ葉

こと足(た)らぬ 身とは思はじ 柴の戸に                                            月もありけり 花もありけり

わが庵の  垣根に植ゑし 八千草の                                             花もこのごろ 咲き初にけり

この里の 桃の盛りに 来てみれば                                            流れに映る 花のくれなゐ

ひさかたの 天ぎる雪と 見るまでに                                            降るは桜の 花にぞありける

山吹の 花を手折(たお)りて 思う同士(どし)                                     かざす春日は 暮れずともがな

鉢の子に すみれたむぽぽ こき混ぜて                                      三世(みよ)の仏に たてまつりてな

子どもらよ いざ出でいなむ 弥彦(いやひこ)の                                      岡のすみれの 花にほひ見に

秋萩の 花の盛りも 過ぎにけり                                              契りしことも まだとげなくに

秋の野を 我が越えくれば 朝霧に                                      濡れつつ立てり 女郎花(おみなえし)の花

【 『良寛  野の花の歌』 好評発売中!!】
 野の花を愛した良寛の花の名歌137首を解説した『良寛  野の花の歌』が2018年に、定価1,200円(プラス税)で発売されました。野の花を描く外山康夫の繊細にして優美な花の水彩画がたくさん載っています。選・解説は本間明「良寛百花園」園主。