良寛の生き方が幸せへの道

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良寬の生き方が幸せへの道

 そこで参考になるのが良寛の清貧の生き方と慈愛の心です。

● 厳しい仏道修行を続け、徳の高い、清く・正しく・美しい人格を作り上げました。

● あらゆる名利への欲望を捨て去り、一衣一鉢の生活に徹して、生涯清貧に生きました。欲無ければ一切が足る。欲有れば万事に窮する。(過度な欲望の自制)

● 野の花、動物、虫などの小さな命を大切にしました。近所の人が五合庵の周りの雑草 を刈ったところ、良寛は、虫たちの棲み家がなくなってしまったと悲しみました。(慈愛の心、自然との共生)

● 貞心尼をはじめ、友人や文人、さらには農夫や子供たちなど、多くの人々と親しく「交流」しました。

● 托鉢のときなどに、慈愛の心で、和顔愛語で、人々に接し、貧しい農民たちに寄り添って生きました。病気の人がいれば看病したり、野良仕事で疲れた人がいれば按摩をしたり、親の命日だと聞けば読経をしたり、誰にでも「親切」にしたのです。(慈愛の心)
 このことは、衆生済度(人々を救済すること)のための、菩提薩埵四摂法(ぼだいさったししょうぼう)(布施・愛語・利行(りぎょう)・同時(どうじ))という菩薩行であり、良寛はこれを生涯にわたって実践されたのです。  

● 良寛は、支援者や村人から生活に必要なモノをいただいたときには、必ず「感謝」の気持ちを手紙などで伝えました。

● 毎日坐禅修行に励むとともに、漢詩・和歌・書などにも「夢中」になり、いずれも超一流の域に達しました。

 私たちも、良寛さまの慈愛の心や清貧の生き方を学び、良寛さまに少しでも近づいて、良寛さまのように幸せに生きたいものです。

【良寛さまと犬の逸話】
 良寛さまが朝食を食べようとしたところ、お腹をすかした犬がやって来て、物欲しそうにしていた。良寛さまが茶碗に盛ったご飯を与えたところ、喜んで食べてすぐになくなった。またご飯を茶碗に盛ると、犬もまた良寛さまを見つめて催促する。また犬に与えて、茶碗に盛って、を繰り返すうちに、とうとうご飯はなくなってしまった。良寛さまは朝食を食べることができず、托鉢に出ることにした。犬はお供をしたという。